~Network Drain Method~
建設技術審査証明書 第10号
ネットワーク ドレーン工法の概要
バーチカルドレーン工法は軟弱な粘性土地盤中に透水性の高いドレーン材を鉛直に打設し、土中の水分(過剰間隙水圧)の排水距離を短縮しドレーン打設後に盛土を設置した時に荷重により効率よく水分を排水させることで、地盤の圧密を促進させて地盤強度の増加を図る工法です。
この工法では、ドレーン材を介して集められた過剰間隙水を盛土の外へ導くために、サンドマットを敷設することが一般的です。このサンドマットの材料は高い透水性が求められるため、従来、川砂が用いられてきました。しかし、近年その川砂が枯渇しつつあるため、良質な砂の確保が困難であるとともに砂の単価の高騰を招き、施工費の増大にもつながっています。
また、透水性の低い砂をサンドマットに使用した場合、マットレジスタンスの増大によって、軟弱地盤の圧密時間が大幅に延び、その結果工期が遅延することになります。これらの問題を解決したのがネットワークドレーン工法です。
本工法は、ドレーン材頭部の余長どうしを水平に連結することにより、鉛直・水平両方向の排水経路を同時に確保することができるので、基本的に従来のサンドマットを必要としません。
ネットワークドレーン工法はバーチカルドレーンの品質保証はもちろん、従来工法に比べて工期短縮とコスト縮減を可能とした、画期的な軟弱地盤対策工法です。
ネットワークドレーン工法の特徴
- コスト縮減 透水性の高いマット材が不要なため、材料コストが縮減出来ます。
- 工期の短縮 サンドマットを敷設する工期を短縮でき、鉛直、水平ドレーンを同時期に施工出来ます。
- 品質保証 透水性の高いサンドマットと同等の圧密促進効果を実証しています。
- 環境保全 足場材に建設発生土を有効利用できるため、環境に優しい工法です。
施工完了後のネットワークドレーン
ドレーン材の敷設状況と接続手順
概念図
鉛直ドレーン
専用連結材
水平xドレーン
鉛直ドレーンの余長部
水平Yドレーン
現地盤が超軟弱な場合は、重機足場のトラフィカビリティを確保するため建設発生土を敷設します。